新型コロナ後遺症外来(Long COVID)
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(後遺症)
新型コロナウイルス感染症の治療や療養が終了した後で、呼吸の苦しさ・味覚・嗅覚の異常・微熱・倦怠感・強い疲労感・しびれ・頭痛・食欲不振などの様々な症状が長引いていたり、同時に複数の症状が現れたりなどとコロナ後遺症に悩まされている方が多くいることが世界中で報告されております。
そのため当クリニックでは、コロナ後遺症の症状に対して積極的に治療を行っております。
コロナ後遺症の症状について
東京都福祉保健局が発行している「新型コロナウイルス感染症後遺症リーフレット」によると、以下のような症状が紹介されています。
倦怠感・疲労感
身体や精神的に「だるい」「疲れた」「疲れやすい」という軽い症状から、「体が鉛のように重く感じられる」といった強い症状まで様々な症例があり、さらに、重症化し「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」に移行する事例も報告されています。
味覚・嗅覚障害
「味がわからない」「においがわからない」「本来のにおいとは別のにおいを感じる」など、コロナ療養後も引き続き味覚・嗅覚障害が発生している事例が報告されています。
長引くせき、たん
激しい咳が継続するなどの事例が報告されています。
呼吸困難
呼吸困難感などの呼吸器症状が持続し、中には息苦しさで日常生活に支障をきたす事例も報告されています。
微熱
一般的な発熱のほかにも、長期間にわたって「微熱」が続くといった事例が報告されています。
頭痛
もともとある頭痛が悪化する場合や、新たに出現する場合がある
物忘れ・考えがまとまらない(ブレインフォグ)
人の話や、書いてあることが理解できず、理解しようとすると非常に疲れる、普通では間違えないことを失敗する、覚えられない・思い出せない。
※ブレインフォグ:頭の中に霧がかかったようになる症状。
睡眠障害
寝つきが悪くなった、あんまり眠れない。
抜け毛
感染中に症状が現れ、療養後も症状が改善しないといった事例が報告されています。
その他の症状
胸がチクチクっとする、手足がしびれる、全体的に体の感覚がおかしい、胸やけ、下痢など。
コロナ後遺症外来に受診について
新型コロナウイルスに感染すると抗体(免疫)が出来ます。
そのため治癒後1ヶ月ほど経過している患者様は新規で感染している可能性が低いため予約なしに受診して頂いても構いません。
それ以外の患者様は治癒していない、もしくは新規感染の可能性もあるため発熱外来での対応となります。
コロナ後遺症の検査
治療可能な他の疾患を見逃さないことや新型コロナによる臓器障害を検出するために、検査はとても重要です。当院では一般的な項目はもちろん、新型コロナウイルスに感染したら、影響を受けやすいとされている項目(自己免疫性疾患、亜鉛、銅、間質性肺炎マーカー、凝固異常マーカー)もピックアップして、必要に応じてなるべく網羅できるように採血を行っております。
また症状からの必要性に応じて画像検査(レントゲン、心電図など)も行っております。
コロナ後遺症の治療方法
新型コロナウイルスに関してはまだまだ不明なことが多く、後遺症の治療方法は確立されていません。
一般的な症状は時間の経過とともに解消していくこともありますが、完治までの期間もさまざまです。
経過に個人差がありますが、適宜必要に応じて、適切な漢方薬やその他の内服薬、さらには吸入薬などを用いて、出来るだけ早期に回復されるよう内科的に治療しております。
また希望に応じて自費診療でのコロナ後遺症治療も対応させて頂きます。
コロナ後遺症外来診療の流れ
① 問診
問診票を記入していただきます。
事前にお電話またはWEBでのご予約、WEB問診票の記載をしていただけると診察がスムーズになります。
② 診察
問診票を参考にしながら、より詳細な情報をお聞きし、視診や触診などを行い、原因を可能な限り特定します。
③ 検査
症状の原因を特定するため必要に応じて、血液検査・レントゲン等をおこないます。
④ 治療
漢方薬などを中心に症状に合わせて治療をおこないます。